新天地
新天地 2023年10月
教化部長 各務 洋行
今こそ自然とムスビ合い、倫理的生活の実践を
皆様、朝晩は涼しくなり気持ち良い季節になりましたが、ウクライナと世界の平和の為、日々『人類同胞大調和六章経』『万物調和六章経』読誦、「世界平和の祈り・新バージョン」を実修下さっています事、厚く御礼申し上げます。
しかし今年の夏は暑かったですね。
記録的な猛暑日、小雨で作物に影響も片方では豪雨で大きな被害が出ました。高温で陸地と海面から水蒸気が発生し積乱雲などが形成され大雨となり、降雨がない陸地は干ばつとなる。全く温暖化の特徴です。
世界では日本と同緯度のイタリアで従来、最高気温が30度程だったのが近年は40度超え、今年は欧州最高気温48.8度を記録する程です。そしてリビアでは9月半ばに豪雨による洪水で死者8,000名の大被害。カナダでは干ばつで記録的な山火事が続き、ハワイでは8月の大規模な山火事で1つの町が消失する程でした。
また地震も温暖化と関係があるとの説もあります。
低気圧で地面が引き上げられ地震を誘発すると専門家の村井俊治会長が指摘しています。(「北海道胆振(いぶり)東部地震を的中、台風との相関関係を指摘」ネット記事(2018年9月13日)日本は今年、地震と豪雨の低気圧が多いようですが、関係があるのでしょうか。温暖化が自然災害を助長していると言えます。
すると、やはり私達の日常の低炭素生活、倫理的生活の実践の拡大がどうしても必要になって来ます。そこで教区としては先ず、自転車のミニイベントを開催(10月1日)。翌週はオープン食堂を実施(今回はプレオープン)。困窮している人に食を提供する宗教的愛の実践と同時に、勿論ノーミートで地元の旬の食材を使用します。
その翌週は青年会で「石上げの行」を実修し、大自然を感じながらムスビを意識して高い心境を得る事を目指します。(教区でも開催を検討中)またCO2削減に直接働く植樹を「命の輝き共生の森」植樹祭(11月5日)で行います。
これらを通して教区内外に低炭素「倫理的生活の実践者」の拡大をはかりますが、これが地球温暖化の現代に於ける大いなる「愛行」になりますね。是非、大盛会にして参りましょう。
さて、話は変わりまして、去る9月22日、若い白鳩の為の学習会で「Q&A」が10問ありまして、その中の1つ、今話題の「ジャニーズの性加害について」を紹介します。
デリケートな問題ですが、今回の問題点を整理すると、@同性愛 A被害者が未成年 B権力者が加害者 Cメディアが見て見ぬふり(仕事得る為)等があげられます。
先ず、ジャニー喜多川の生い立ちを見ると、生まれはアメリカで2歳から16歳まで日本で暮らし、その後兄弟3人(姉・兄・自分)だけでアメリカに渡ります。父は僧侶で皆から敬愛されていたようですが、母はジャニーが小学生の頃亡くなり、寂しい少年期を過ごしたようです。アメリカ国籍もあり朝鮮戦争に従事、戦争孤児に英語を教えます。その後、東京の米国大使館で働き、少年野球チーム「ジャニーズ」を結成、その中の4人からジャニーズが誕生するのです。(以上ネット記事より)
そして生涯、独身を通し「性加害」を起こす…。
そもそも同性愛は何故起こるか。『新版 真理 第5巻 女性篇』には次のように書かれています。
『同性愛は、最も近い前世に於いて、現在と異る「性」別で生れて来ていて、その「性」の特徴を現世まで延長的に持ちつづけて来ているものだと推定される…』(238頁)。
彼は前世女性だったかも。だから男性を愛する…。でも例えば10回毎に性別が変わるとしたら10人に1人はこうなりますが、実際なっていませんね。すると別の要因が加わる。例えば「親夫婦が逆転すると、子供の女性が男性化、男性が女性化する事も。」(『をんな生ける意義あり』302頁要約)
または出産時に親が女の子が欲しいのに男の子だったとがっかりすると、子は親に期待に応えようと女性化することもあるようです。 更に彼が育つ中で、母親から十分愛情を受けられず、それが女性との距離を生み、父親の偉大さから大人へのコンプレックス、戦争孤児との触れ合いで大人よりも子供や少年に愛が流れたとも考えられます。あくまで推察ですが。
しかし、この事件で私たちが何を学ぶか、です。「通り魔に遭った友人に何をしてあげられるか」との問いに「その人原因・結果の法則という訳でなくマスコミやホラービデオなど言葉の力で起こりやすくなって来る」と『解決できない問題はない 人生問答集3』(251頁要約)で説かれています。つまり社会全体の心が影響すると言うのです。ならば今回の「性加害」はどうか。
『性は「神聖行事」であり、神聖なるものはみだりに開かない』(「新しい結婚」155頁要約)のですが、現代は開いて神聖なるものを軽視している。大自然との関係で言うと、「神→自然→人間」が現代は逆転し「人間→(神)→自然」となり括弧付けになった神は軽視(存在価値がない)され、大自然も人間の下にある(好き勝手に出来る)状態。(「宗教はなぜ都会を離れるか? 世界平和実現のために」74頁参照) それは本来の<自然界を敬う人類との「ムスビ」>の軽視であり、それが神聖なる男女のムスビの軽視、乱れ(同性愛含む)に現れたのではないか。更に自然から奪う行為はいけないと分かりつつ経済至上主義で目をつむる。これはメディアが自己利益の為に性加害に目をつむる事に。また「権力者が加害者」は先進国が途上国の労働力を搾取する構図とも見える。これら社会全体の爆弾低気圧が「性加害」を引き上げた。こう考えるといろいろと教えられる事がありそうです。
「神・自然・人間」の秩序に従って大自然を拝み、秩序ある陰陽でムスビを実現する。経済至上主義では自然災害が頻発しては真の繁栄は得られない。今回の事件はこれらの事を知らせる「観世音菩薩」の教えと言えます。その教えを行動化し、自然とムスビ合い「低炭素生活・倫理的生活の実践」を拡大して参りましょう。