千葉の灯(せんようのともしび)2023年 2月
「建国記念の日」に寄せて
地方講師会顧問 藤原 克敏
今年、2月11日には、皇紀2683年の「建国記念の日」を迎えます。
20世紀を代表する歴史学者アーノルド・J・トインビー氏は、世界の民族史の研究から「滅亡する民族の3つの共通点」として、次の3点をあげています。
- 自国の歴史を忘れた民族は滅びる。
- すべての価値を物やお金に置き換え心の価値を見失った民族は滅びる。
- 理想を失った民族は滅びる。
今からちょうど50年前1973年(昭和48年)2月11日、私の大学4年の時、山口県の下関市立体育館で「建国記念奉祝市民大会」が開催され、当日は、日本の建国を祝う市民で一杯になりました。私はその中で、青年代表として祝辞(5分間)を述べさせて頂きました。次にかかげるのがその祝辞の一節です。
「建国記念の日、まことにおめでとうございます。日本は大東亜戦争後目覚ましい復興をとげてきました。あの廃墟の中から不死鳥のごとく起ち上がった愛する同胞に心から感謝を捧げます。
又、あの幕末から明治維新にかけて、国の内外ともに非常な激動期にあった日本を、欧米列強の一植民地にされることもなく、又、混乱のままに、いつ果てるとも知れない変革の嵐の中に国を追いやることもなく、優れた統一国家として甦らせ、近代日本の礎を築いてくれた祖先に、私達は心からの感謝を捧げようではありませんか。
悠久の昔を心静かに思いますと、日本の建国は神話からはじまっているのであります。
『古事記』や『日本書紀』によって伝承された日本建国の神話には、日本民族の理想とその理想実現へのたくましいこころざしがのべられています。
かつて、聖徳太子が隋の煬帝に、『日出る處の天子、書を日没する處の天子に致す。恙無(つつがな)きや』という国書を伝えたと言われていますが、日本は『日出る国(ひいずるくに)』として、天照大御神の『豊葦原の千五百秋の瑞穂の国は、是、吾が子孫(うみのこ)の王(きみ)たるべき地(くに)なり』という神勅より出発したのです。そして人々を日子(ひこ)・日女(ひめ)即ち天照大御神の御子・天照大御神の娘として礼拝し、『正しきを養い、慶びを積み、暉(ひかり)を重ね』そして、八方の民族が『魂の兄弟』として一つに睦(むつ)び合い、それぞれの個性を発揮した大調和の世界を実現しようとの理想のもと、建国せられたのが私達の祖国日本であります。神武天皇建国以来、二千数百年にわたって独自のかぐわしき日本文化を形成し、君は民を思い、民は君を思う君民一体の日本独得の天皇中心国家を形成して今日に致っているのであります。
神武天皇建国以来、祖国日本は、そして私達の祖先は、まこと一筋の道を歩んできました。このことを讃えて明治天皇は御製に次のようにうたっておられます。
人もわれも 道を守りて かはらずば この敷島の 國はうごかじ ちはやふる 神の御代より ひとすじの 道をふむこそ うれしかりけれ
この美しき日本人の心を『清明(きよきあか)き心』と称してきました。そして日本の国は道義を重んじる道義国家として世界中の人々から尊敬を受けてまいりました。」
谷口雅春先生は、『限りなく日本を愛す』のはしがきに、「私は本書に於いて日本の理念と、日本民族の歴史とを高く掲げ、その理想の象徴としての国家形態を、天皇制に見出し、日本民族の歴史を通して「久遠に流るる」一貫した日本民族の易(かわ)ることなき理想と憧憬(しょうけい)とが何處(いづこ)より来るかを究めんとする所以は、日本が「日本」なるものの理念及び理想を失うことは、物質的國土の一部を失うよりもなお重大なる喪失であると感ずるからである。」と述べておられます。
今月2月11日「建国記念の日」を迎えるにあたり、私達は、「日本の歴史」及び「日本建国の理念・理想」に思いを寄せることは大変重要なことであると思います。
「生長の家出現の精神」に立ち戻りましょう
教化部長 稙田茂樹
令和5年の年初にあたり、昭和5年の生長の家の立教の当時に思いを馳せ、まずは「人類の福音」、「生長の火」を掲げられて人類の前にお立ちくださった大聖師・谷口雅春先生に深甚の感謝を捧げさせていただこうと思います。
先生は次のようなお言葉をもって「人類光明化運動」の発進を宣言されたのです。
自分はいま生長の火をかざして人類の前に起つ。起たざるを得なくなったのである。友よ助けよ。同志よ吾れに投ぜよ。人類は今危機に瀕している。
生活苦が色々の形で押し寄せて人類は将に波にさらわれて覆没しようとしている小舟の如き観はないか。自分は幾度も躊躇した。起つことを躊躇した。
自分は中心者として増上慢のそしりを受けることを恐れていたのだった。
一求道者としていつまでも謙遜でいたかった。
併し、今は謙遜でありたいと云うことが自分にとっては安易を貪る一つの誘惑と感じられる。自分はこの誘惑に打ち克って人類を救わねばならない。自分の有っている限りの火で人類を救わねばならない。自分の火は小さくとも人類の行くべき道を照らさずにはおかないだろう。
此の火は天上から天降った生長の火である。火だ!自分に触れよ。自分は必ず触れる者に火を点ずる。生長の火を彼に移す。自分は今覚悟して起ち上った。
見よ!自分の身体が燃え尽すまで、蝋燭のようにみずからを焼きつつ人類の行くべき道を照射する。
自分のかざす火は人類の福音の火、生長の火である。自分は此の火によって人類が如何にせば幸福になり得るかを示そうとするのだ。如何にせば境遇の桎梏から脱け出し得るか、如何にせば運命を支配し得るか、如何にせば一切の病気を征服し得るか、また、如何にせば貧困の真因を絶滅し得るか、如何にせば家庭苦の悩みより脱し得るか……等々。
今人類の悩みは多い。人類は阿鼻地獄のように苦しみ踠がきあせっている。
あらゆる苦難を癒やす救いと薬を求めている。しかし彼らは悩みに眼がくらんでいはしないか。方向を過っていはしないか。探しても見出されない方向に救いを求めていはしないか。自分は今彼らの行手を照す火を有って立つ。(『生長の家』誌創刊号、「巻頭のことば」より)
私達が所属する各単位組織のそれぞれは、大聖師・谷口雅春先生が掲げられた「生長の火」が点ぜられたところの地域光明化の拠点であり、吾らの光明化運動の“もとい”を為すものです。
そして、地域所属の地方講師はもちろんのこと、単位組織の長や会員の一人ひとりは、その拠点をあずかり、人々の幸せを願いつつ、一人でも多くの人々に“生長の家のみ教え”を伝え、真理に生きる幸せを与えんとする“聖なる人々”のことなのです。
共に、この令和5年の一年間もまた、大聖師・谷口雅春先生の御心を胸に、大いに新たな仲間づくりに取り組んでいかなければならないことを強く感ずるところです。 よろしくお願いいたします。
皆さんの居住地域の自然や文化遺産をご紹介下さい。
2021年5月号より、千葉教区のフェイスブックに投稿された千葉県内の“豊かな自然や伝統ある文化遺産”を、オンライン環境に馴染めない方々にもご紹介する目的で掲載しております。
今月も素晴らしい投稿をご紹介します。
わが家の干し柿作り 【船橋市 安達 由紀子】
沖縄県を除く日本全国都道府県で栽培されている柿や干し柿に興味を持ち家族三人で初めて干し柿作りと焼酎漬けにチャレンジいたしました。 干し柿は、日本、朝鮮半島、中国大陸、台湾、ベトナムなどで作られているようです。日本移民によってアメリカ合衆国のカリフォルニア州にも干し柿の製法が伝えられているそうです。
そして、柿に含まれているタンニンについて調べてみますと、タンニンはインフルエンザやノロウイルスOー157などの病原菌を不活性化する抗菌ウイルス作用があるそうです。そして、柿渋(柿タンニン)は、唾液中の新型コロナウイルスの不活性化にも有効であると奈良県立医科大学の研究グループによって証明されたそうです。
このことから考えましても、やはり普段から生長の家で学んでいる〝地産地消〟〝身土不二〟〝旬のものを食する事の大切さ〟を実感いたしました。他にも栄養価として、βカロテン(皮膚や粘膜の健康)、カリウム(血圧低下、むくみ対策)、植物繊維(便秘解消)が含まれています。
船橋アンデルセン公園 【船橋市 矢橋 徳子】
船橋アンデルセン公園で「平和を呼ぶ」像とアイスチューリップを見てきました。
真冬に咲くアイスチューリップ、球根を冷凍保存し、秋に植えると気温の変化により春と感違えして開花。開花期間は1か月だそうです。
4年振りのチューリップ祭りで、チューリップはちょっと寒そうでしたが、済んだ冬の日に色とりどりと咲き誇っており、陽だまりは寒くなくて、家族連れや自撮りしているカップルもいました。
また、岡本太郎作「平和を呼ぶ像」、船橋市が世界の恒久平和を願い平和都市宣言を行った記念シンボル(1988年)が北口ゲート入り口にあります。
岡本太郎は、平和は何もしないであるものでなく、強烈な意志を持って呼ぶものであると言っているそうです。情熱的で無邪気な岡本太郎さんを思い出しました。
圧巻の銀杏の木 【松戸市 山本 房子】
松戸市八ヶ崎にある金谷寺(きんこくじ)の境内にある大きな銀杏の木は見上げるほどの圧巻です。
金谷寺は慶應年間(1596~1615)の開山とされ、曹洞宗の寺。境内の銀杏の木は、子育て信仰の象徴として崇敬を集めています。
絵手紙で“信仰の絆”をつないでいきましょう!
「新型コロナウイルス」による感染者数はなかなか減少傾向が見られず、高止まりの状態が続いています。その為、千葉教区でも引き続き「ネットフォーラム内の各種行事」のみが開催されている状況です。そのような中、“ネットフォーラム”に参加できない組織会員が孤立し、“信仰の絆”が切れてしまうことがないよう、電話や絵手紙などをもって、連絡を取り合うとの取り組みが進められています。
そこで、2021年6月号より、“優秀”と思われる絵手紙を受け取った方より推薦をいただき、「千葉の灯」紙面にて紹介して、皆さんで祝福讃嘆することになりました。絵が不得意だと思われている方も、思わぬ隠れた才能を発揮されています。
その素晴らしい作品をご紹介いたします。

から堀江道啓さん(茂原市)へ

から長妻恵子さん(柏市)へ

から堀江道啓さん(茂原市)へ
絵新年祝賀式が華やかに開催されました

当日は、新年の幕開けに相応しく華やいだ雰囲気の中で執り行われました。



