―日本図書館協会選定図書―
●ここまで解明されてきた、鳥たちの心の世界。
鳥たちはこんなに人間に近い「心」をもっていた!
鳥たち同士の、そして人間との多くの感動的なエピソード、人間に劣らない言葉・音楽・問題解決での驚くべき知能の例を数多く紹介。
すべての読者が鳥たちとの友情を結びたくなる、鳥たちのいのちへの畏敬の念と愛情に満ちた名著。人間と鳥との新しい関係が、この一冊から始まります。
*ものまねでなく「自分の意志」を言葉で人間に伝える鳥
*鳥は人間の言葉を「実際に」理解できる
*野鳥たちと11年間暮らした音楽学者の信じられないエピソード
*鳥たちが仲間と楽しむ、美しい「合唱曲」
*自分の巣が壊されると飛んできて人間に助けを求める小鳥
*「達人」の先輩にさえずりを教えてもらう歌鳥たち
*渡りの航行や巣作りは、機械的行為でなく一羽一羽が「考えて」行なう知的なもの
*同じ種類の鳥でも、性格は人間のように一羽一羽まったく違っている
*鳥たちはただ幸せであるがゆえに歌い、飛び回る
【原著タイトル】
THE HUMAN NATURE OF BIRDS: A Scientific Discovery with Startling Implications by Theodore Xenophon Barber, Ph.D.(1993)
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【目次より】
謝辞
はじめに
第1章 鳥たちの知能
アレックス:頭のよいオウム/鳥のもつ概念化の能力/鳥たちの非常にすぐれた記憶力/道具を使う鳥たち/鳥たちの利他的な行動
第2章 鳥たちのもつ柔軟性
鳥の柔軟ななわばり習性/臨機応変な食物探し/冬のすみかと夏のすみかで見られる鳥たちの柔軟性/巣作りと巣の修復のさいに見せる柔軟性/臨機応変な防御/子どもたちを知的に教育する/つがいの相手を選ぶ時の柔軟性/子どもの数を意図的に制限する
第3章 本能に導かれる鳥と人間
人間の言葉の本能的な背景/本能に導かれる人間の新生児/カッコウのひなの本能/本能を知的に用いる
第4章 鳥たちの言葉
人間の身体言語/鳥の身体言語/鳥たちの鳴き声による言葉/鳥のさえずり言葉/鳥の会話
第5章 偉大なるロレンツォ:おしゃべりカケス
第6章 鳥たちの音楽、職人的な技巧、遊び
鳥たちの音楽/鳥たちの美的センス/鳥たちの職人的な技巧/鳥たちの楽しみ、遊び、踊り
第7章 鳥たちの航法
太陽をコンパスとして使う/星の配列を・読む・/風と天気を・読む・/目で見える陸標を・読む・/地球の磁気を・読む・/におい、人間に聞こえない音その他の、かすかな手がかりを・読む・/賢明な渡りの判断/経験に学ぶ/鳥たちの航法のあらまし/人間の航行能力/本能的な背景
第8章 人と鳥との個人的な友情
言葉を話すホシムクドリ/とても社交的なコクマルガラス/大学教授とミミズクの友情/・人・格をもつインコ/セキセイインコのブルーバード (創造的歌唱/性的行動/遊び/飛ぶのを喜ぶ)/●ブロンディー ●ラヴァー/たくさんの野鳥との間に育まれた親密な友情/●ジェーン ●カーリー ●ツイスト ●鳥の個別性と個性
第9章 鳥の知能の全体像
鳥たちが人間よりもすぐれている点/人間が鳥たちよりもすぐれている点
第10章 なぜ鳥は完全に誤解されてきたのか
個としての鳥を知らないこと/飼育される鳥たち (家禽/かごの中のペット)/大きさにまつわる虚偽/「小さな脳」にまつわる虚偽/本能にまつわる誤解/知能にまつわる誤解/人間の自己中心性/人間の利得/擬人化することに対する恐怖
第11章 動物はすべて知的なのか
高い知能をもつ類人猿/●ゴリラのココ ●チンパンジーのワショー ●記号を使う他のチンパンジーたち ●洗練されたチンパンジーたち/クジラ目の動物/●イルカたち ●クジラたち/ 知的な魚類/知的な膜翅類/●アリ ●ミツバチ
第12章 動物の知能がもつ革命的な意味
人間、この破壊するもの/人間性の回復
◎付録A 認知比較行動学革命の進展
行動科学および脳科学の研究者のための解説
◎付録B 知的個体としての鳥を個人的に体験する方法
野鳥と友だちになる/自宅で自由に暮らす鳥と友だちになる/鳥と友だちになることの重要性
◎付録C 本書に登場する鳥の和名および学名
原註/訳者後記/索引