今回のブックレビューは、
*** 『真理は生活にあり――信仰体験の心理分析』
谷口雅春(著) ***
*** 『シリーズ・女の幸せを求めて――家族の喜び
生長の家『白鳩』体験手記選1』
日本教文社(編) ***
です。内容を一部抜粋してご紹介します♪♪


真理は生活にあり――信仰体験の心理分析
著者:谷口雅春
家は各自の魂を高めるための研修の道場である(p.287) 
あなたの子供、あなたの夫、あなたの兄弟、あなたの姉妹……等々をあなたの持物や、あなたに所属しているものだと考えて、あなたの自由にしようと思ってはならないのである。すべて彼らは、神から各々異なる個性と特色とをもって、此の世に天界から派遣された者であって、それぞれ異なる天分と使命とをもち、その天分使命のある方向に成長し発展して行きつつあるのである。そして、彼らがあなたの家庭に一緒に住んでいるということは、あなたに対して何らかの教訓を与え、彼ら自身の個性あるやり方で、あなたを祝福せんがための使命をもって、ある期間あなたの家庭に滞在している“天の使”なのである。家庭はこれらの人々が集まって、ある期間相互研修によって魂を研き魂を発達せしめんがための道場なのである。
一切衆生は悉く自分の師である(p.287~288) 
あなたの家庭に住んでいる人だけが、あなたの魂の向上のための相互研修生ではないのである。あなたが事務所で触れ合う上役、同僚、下役は無論のこと、かりそめにも偶然の行きずりに言葉を交わすに過ぎない人すらも、あなたの魂の向上のための“師”であると共に“相互研修生”であるのである。まことに“一切衆生仏性あり”である。仏性はわれらの“師”である。問題が相互の間に生じたならば、瞑目して心を静かにし、それに関係のあるすべての人々の仏性に対して“心”の中で次のごとく話しかけるがよい。「あなたは何を私に教えようとしていられるのですか」と。そしてそれらの人々に宿っている仏性(神の子)に対して「あなたの美しく清き実相を完全にあらわし給え」と念じて、相手に宿る仏性の声なき声に傾聴するがよい。
実相を観ずる祈りは最高である(p.288) 
相手に宿る美しき清き完全円満なる実相があらわれるように祈ってあげることほど素晴しい祈りはないのである。実相の中には“全て”が蔵されているのであるから、その実相が顕現するように祈るところの祈りには、相手が健康になるための祈り、裕かになるところの祈り、家庭が調和し、すべての人々と完全調和に入るための祈り、相手が完全に魂の自由を得て完全に個性を発揮し得る祈りが含まれているのである。祈りは一種の霊波であって、それは電波よりも一層鋭感的に時間を超え、空間を超え、超時空の世界を媒介として、われらの祈りの愛念を、全人類に通じ、以て全世界に争いなき調和ある美しき裕かなる理想世界を実顕するためのエネルギーとなるものである。

シリーズ・女の幸せを求めて――家族の喜び
生長の家『白鳩』体験手記選1
編集:日本教文社 
愛のコトバで光の世界へ(p.82~83) 
子どもたちのさびしさに気づいたその日から、私は毎晩一人ずつ腕枕をして、一緒のふとんで眠ることにしたのです。必ず“お父さんのすばらしさ”を語り聞かせながら。また、「今日は、元気にきれいな声でお返事してくれたね。さすが神の子。すばらしいねえ」などと、一人ひとりの良いところを見つけては讃嘆し続けました。
讃める方向へ子どもは伸びる。この真理を私は目の当たりにしました。三人の子たちは、その日を境にみるみる変わり始めたのです。お金を取ることも嘘をつくことも、いつの間にかなくなりました。生長の家の小学生練成会にも姉弟そろって行くといい、帰ってきてからはすぐに、声をそろえて「お父さん、お母さん、ありがとうございますっ」
ため息ばかりつきながら仕事に出かけていた夫に対しては、最初私は、“女優”になった気持ちで明るくこういいました。「お父さん、借金がなんね! お父さんは、バスの運転さえしっかりしてくれればいいのよ。家のことは全部私にまかせなさい。あとは神さまがいいようにしてくれるから」。そして、ニッコリ笑って、糸クズを取るまねをしながらそっと肩にさわってみたり。私の変化にびっくりした夫の顔。急に玄関先で二、三度身震いをしたかと思うと、「よーっし。俺は、働くぞーっ」と大声で叫び、社宅の階段をピョンピョン飛び下りていき、道路に出ると、なんとスキップしながら駆けていったのです。あの後ろ姿を見たときの感動。人に愛を与えるということは、こんなにもすばらしいことなのか。芝居などではなく、私は心底喜びにふるえたのです。“コトバの力”というのは、なんてすごいのでしょう!
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